先日、LUMIX S 24mm F1.8の発売日(2021年9月22日)がパナソニックから発表されました。
LUMIX S シリーズ使いとしては交換レンズが増え、Lマウントシーンが盛り上がるのは大変喜ばしいことです。
そこで、今回はLUMIX S F1.8単焦点シリーズのレンズについてまとめてみたいと思います。
フルサイズLUMIXのレンズについて
LUMIXのフルサイズセンサー搭載カメラに付けるレンズには以下の2つのラインがあります。
- LUMIX Sシリーズ
- LUMIS S PROシリーズ
さらに、前者のLUMIX Sシリーズの中に通称F1.8シリーズがラインナップされています。
F1.8シリーズの特徴は、
- サイズ
- 描写性能
- 外観
を全てほぼ統一しているということ。
先ほどの24mm F1.8のページの中程にF1.8シリーズの写真が掲載されていますが、これ単にコピペしてPhotoshopで数字だけ変えてない?と思ってしまうほど見た目が同じです。
現在のLUMIX S F1.8のラインナップとスペック
今ラインナップされているのは、発表された順に
- LUMIX S 85mm F1.8
- LUMIX S 50mm F1.8
- LUMIX S 24mm F1.8 (2021年9月22日発売)
となっています。
基本的な焦点距離/画角を抑えに行っている形ですね。
LUMIX S 85mm F1.8
LUMIX S 50mm F1.8
LUMIX S 24mm F1.8
以下スペック表です。
レンズ名 | LUMIX S 24mm F1.8 | LUMIX S 50mm F1.8 | LUMIX S 85mm F1.8 | LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6 |
---|---|---|---|---|
重さ | 310g※1 | 300g※1 | 355g※1 | 350g※1 |
サイズ | φ73.6mm x 82.0mm | φ73.6mm x 82.0mm | φ73.6mm x 82.0mm | φ77.4mm x 87.2mm |
フィルター径 | 67mm | 67mm | 67mm | 67mm |
レンズ構成 | 11群12枚 | 8群9枚 | 8群9枚 | 9群11枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚 | 9枚 | 9枚 | 9枚 |
開放絞り | F1.8 | F1.8 | F1.8 | F3.5 |
最小絞り | F16 | F22 | F22 | F22 |
防塵防滴 | あり※2 | あり※2 | あり※2 | あり※2 |
最短撮影距離 | 0.24m | 0.45m | 0.8m | 0.15m(20mm〜26mm)/0.4m(60mm) |
最大撮影倍率 | 0.15倍 | 0.13倍 | 0.13倍 | 0.43倍 |
さらっと入れましたが、LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6も実はF1.8シリーズとかなり似たスペックだったりします。
フィルターは共通で使え、重さもほぼ同じ、大きさもほんの少し大きい、といった感じ。
明らかにF1.8シリーズと共用できるよう作られている、と感じるスペック。サイズや重さ感が近いと、店頭に行かなくてもある程度使い心地も想像できますよね。ネットショッピングが発達した現在、複数のレンズでサイズ感を揃えるのは意外とコマーシャル的に重要だったりして・・・とかなんとか思ったり。
今後登場するLUMIX S F1.8レンズ
35mmもパナソニックLUMIX Sシリーズレンズのロードマップや、公式HPのF1.8単焦点シリーズの各ページにも記載されているので登場は確実。
スペックも他のF1.8単焦点と同じく、ほぼ同じサイズ、同じデザイン、同じ描写性能となっており、これまでのシリーズと同様の使い勝手となるはずです。
LUMIX S 35mm F1.8を残すのみとなっています。
LUMIX S 35mm F1.8、発売されました!ヤッター!
私の手持ちでCarl Zeiss Distagon T* 2/35 ZEというレンズがあり、マウントアダプターを介して使っています。が、描写性能などLUMIX S 35mm F1.8の方が良さげであれば・・・と考えていたりします。
あとはお値段も。
LUMIX S F1.8シリーズはジンバル撮影を意識して作られている
LUMIX S F1.8シリーズの特徴はなんと言ってもレンズサイズが統一されているということ。※重さは若干異なっています(と言っても20-30g程度)。
特にフィルター径が全てφ67mmで統一されているのは使用者にとってとてもありがたいですね。
また、見た目も焦点距離表記以外はほぼ同じというのも特徴。
この特徴は写真というよりもジンバルに映像撮影を意識して作られていると言っても過言ではないでしょう。
ジンバル撮影は現在の映像作成ではメジャーな撮影方法の一つと言えます。
さて、写真撮影でレンズ交換をする時、レンズの重さや大きさは揃っていなくてもそんなに気になることはありませんよね?対してジンバルを使って撮影する際、レンズ交換はとても気を使います。
なぜならジンバルにカメラレンズを搭載する時にバランス調整にめちゃくちゃ時間がかかるからです。
私もこの経験がありますが、まぁ面倒臭いこと。慣れていないと10分15分バランス調整と格闘する羽目に。ちなみにバランス調整をちゃんとしないと、水平垂直にならなかったり、最悪モーターに負担がかかって故障の原因になります。
ここまで書くともうお分かりかと思いますが、やっとこさバランスが取れて撮影を開始した後、焦点距離が違う別のレンズを使いたくなった。(そういうシーンになった)しかし、別のレンズは重さも大きさも違う。つまり、レンズ交換する時にもう一回地獄のジンバル調整作業が待っている。できれば避けたい事態です。
(自分が経験したことがあるのでジンバルの話に絞りましたが、映像業界は他にも色々と理由があってレンズサイズは統一したい傾向にあるようです)
以上の理由からLUMIX S F1.8シリーズはサイズ感や重量を極力統一するようにしていると私は思うわけです。
LUMIX S F1.8シリーズ描写性能についての考察
さて、描写性能も統一されていると公式サイトには記載されていますが・・・そこは実際に手に取らないとわかりません。
しかし、メーカー問わず複数のレンズを持っている(た)人としてはなんとなくそうなんだろうな、ということを感じることはできます。
この記事を執筆している時点での手持ちのフルサイズ用レンズですが、描写の傾向は以下の通り。
シャープな描写:
- Carl Zeiss Distagon 2/35 T* ZE
- Tamron SP AF Di 90mm F2.8 Macro
柔らかな描写:
- Canon 50mm F1.4 USM
- TAMRON SP 180mm F3.5 Di LD[IF] MACRO 1:1/Model B01E
この違いは使ってて実感するくらいには分かります。
ちなみにLUMIX S 20-60mm F3.5-5.6は若干シャープ寄りの中庸な気がします。まだこの時点で使い込んでいないのでなんとも言えませんが。
であるからして、メーカーが描写性能を寄せた、というからにはそうなのでしょう。そこ疑っても仕方ありませんし。
ちなみにこの特性も映像業界では結構当たり前のことらしいです。確かに映像作品内で前のカットと後ろのカットで写りが変わると違和感を感じますよね。
それではまとめに移ります。
LUMIX S F1.8シリーズまとめ
さて、こう見るとLUMIX S F1.8シリーズは、元々映像機器が主流であるパナソニックらしいレンズシリーズであることが分かります。
これらを統一することにより、LUMIX Sシリーズカメラとジンバルを使用した映像撮影もレンズ交換ストレスを少なくできるということですね。
もちろん写真撮影を主とする人にとっても、フィルター径が統一されていると懐の財布的に大変ありがたい。また、レンズのお値段事態もPROシリーズよりはかなり低めに抑えられているのもポイント。
(そして見た目が同じであるということは・・・。)
私的にはLUMIX S 35mm F1.8の正式発表がとても待ち遠しい・・・という具合でした。
とうとうLUMIX S 35mm F1.8が発売されました!スペックも想像通りでしたが、お値段が想像より二回りくらい安い!ヤッター!
それではまた。