FUJIFILM XF23mmF2 R WRをレンタルし、X-T3に装着して半日ほど使ってみました。
F1.4単焦点シリーズに対して開放値を抑えた代わりに防塵防滴で、小さくて軽く、AFが早い。さらにリーズナブルな価格と、長所と短所がまるっきり入れ替わったような特徴を持っています。
このレンズは富士フイルムのいわゆる”F2単焦点シリーズ”の一つ。
さて、レンタルして使ってみた結果はというと…
XF23mm F2 R WRは今の自分にジャストフィットの神レンズでした。
これは絶対に欲しい。そう思わせるほどの衝撃を受けました。
(後ろの方に作例あるので、早く見たい方は目次の「作例」を押してくださいね)
スペック表
まずはみんな大好きスペック表。
型番 | XF23mm F2 R WR |
レンズ構成 | 6群10枚(非球面レンズ2枚) |
焦点距離 | f=23mm (35mm換算35mm相当) |
画角 | 63.4° |
開放F値-最小F値 | F2-F16 |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) |
ステップ段差 | 1/3ステップ・全19段 |
撮影距離範囲 | 22cm〜♾ |
最大撮影倍率 | 0.13倍 |
レンズサイズ | φ60mm x 51.9mm |
重さ(キャップ・フードなし) | 180g |
フィルターサイズ | φ43mm |
FUJIFILM XF23mm F2 R WR の長所・利点
フルサイズ換算35mmの焦点距離がちょうど良い
XF23mm F2 R WRはフルサイズ換算で35mmの焦点距離。
実は私、換算35mmはこれまでズームレンズでしか体験したことがありませんでした。
そんな私が今回初めて単焦点レンズで体験して感じたのは
めちゃくちゃちょうど良い画角!
ということ。
これまで標準レンズといえば50mm前後だった常識が崩れ、私の中の標準レンズが35mmになりました、というくらい使いやすかったんですよね。
というのもこの画角、何人かでお出かけするときにちょうど良い広さなんです。
普通に話をする距離で相手にレンズを向けると、1人だけじゃなくて2人、あるいは3人ともファインダーの中に入るんです。
これ、50mmではそうはいきませんでした。
都合上、そんな場面の作例を載せることはできないのが残念ですが、同じようなシチュエーションでお出かけする人には非常にオススメだと感じました。
軽くて小さい手のひらサイズ
実際に手にしたらわかりますが、かなり軽くて小さいレンズです。
寸法は60x52mm、フィルター径43mm、重量約180g。
手にすっぽり入り、下手したら指が回ってピッタリつくくらいの小ささです。
今回X-T3に装着した画を撮るのを忘れてしまったのですが、少し大きめのコンデジを持っているかのような感じがしました。
全然片手でパシャパシャ撮れます。
こういうハンドリングの良さは、シャッタータイミングが命なスナップ写真や子供写真にとても大事な要素。
また、本体含めて小さくできるからこそ、日常使いのカバンにも放り込む事ができます。
AFが速くてスッと合う
AFはとっても高速。
半分X-T3のおかげかと思いましたが、いろいろなレビューを見ていると、そもそもこのレンズ自体のAFが早いようですね。
何の気なしに気になったモノにレンズを向けてスッとシャッターを切る。
そうするとかっちりピントが合っている。
人が当たり前だと思ってることが当たり前にできる。
先に書いた小さくて軽いという特徴と合わさって、このレンズの目指すところがはっきりとしますね。
防塵防滴だから雨の日の撮影も安心
このレンズ、というよりFUJIFILMのF2単焦点シリーズは、WRつまり全て防塵防滴・耐低温-10度仕様なのが特徴。
だから同じくWR仕様のX-T3と組み合わせると、雨の日でも気兼ねなく写真を撮りに出かけることができます。
さらに私は同じWR仕様のXF16-55mm F2.8 R LM WRも持っているので、広角〜標準域ならどんな天気でも安心して撮りに出かけられます。
これでオールラウンドなスナップ・子供撮り用システムが完成です。
- 気軽に子供と散歩に出かけるときはXF23mm F2 R WR。
- 家族みんなで旅行に出かける時はXF16-55mm F2.8 R LM WRと縦グリも。
- (というよりXF16-55 F2.8 R LM WRと一緒に持っても苦にならない。)
お求めやすい価格
XF23mm F2 R WRはお値段も長所の一つ。
価格コムで見ると、新品で4万円代前半、中古で3万円半ば〜後半(2019年7月時点)。
頑張れば普通に手が届く価格なのが嬉しいですね。
FUJIFILM XF23mm F2 R WR の短所・欠点
F2という控えめな明るさ
今のレンズのトレンドといえば
- 大口径でとても明るいにも関わらず、現代的な写り
- その代わり重厚長大
ですね。(昔からという説も。FUJIFILM XシリーズはAPS-Cなのでまだマシな方ですが。)
しかしXF23mm F2 R WRはその名の通りF2という控えめな明るさ。
ある意味流行に逆行しているとも言えます。
しかしながら、だからこそ長所の一つにあげたように軽くて小さく、ハンドリングしやすくできた、とも言えます。
さらにガラス原料も少なくできるので、価格も控えめに。
もし、サイズと重量を無視してでも明るい35mmの画角がいいんだ!という方には、
XF23mmF1.4Rという単焦点レンズがFUJIFILM純正で用意されています。
用途によって同じ画角でも2種類レンズをラインナップしているのがFUJIFILMの心憎いところですね。
だからこそ目的がはっきりしていないと迷ってしまうんですが。
最短撮影距離・開放F2の写りがかなりゆるめ
これはネットでXF23mm F2 R WRの評判を調べると必ず言われていることです。
だいたい30cm以内の被写体をF2で撮ると写りがゆるくなります。
実際私も撮ってみましたが、確かに現代のレンズとしては相当ゆるい。
等倍にするともっとわかりやすいのですが、ご覧のとおりぼやっとしています。
ですがF4まで絞ると同じ距離でも問題なくキリッと写ります。
それに最短距離でさえなければ、F2開放でもかなりカッチリ写ります。
最短距離付近でしか撮らないんだ!という方は流石に別のレンズの方を検討するのをすすめますが、そうでなければ対処法を覚えておけば問題ないと思います。
好みの分かれるフジツボフード
これも画像無くて申し訳ないのですが、XF23mm F2 R WRで最短撮影距離と共によく言われているのが、フード形状。
いわゆるフジツボフードですね。
皆さんが思い浮かべるレンズフード形状とは違い、XF23mm F2のフードは先っぽがすぼまった形になっています。
これが結構ダサいと人気(?)で、別のフードに付け替えるというのがネット上では常識になりつつあるようです。
さらにFUJIFILMもそういうニーズを拾って、専用の別形状フードを出す始末。しかも結構高い。商売としては正解ですね。
ですが私個人としては、このレンズにはフジツボフードで十分な気がしています。
なぜなら小さいから。
そもそもこのレンズのアイデンティティは先に書いた通り小ささと軽さ。それをスポイルする大きさの別売フードはどうなんだろう?と疑問に思ってしまいました。
もちろん、見た目のかっこよさが写真のモチベーションに繋がる場合もありますので、それを優先したい人は迷わず別売フードを手に入れるべきだと思います。
何事も目的がはっきりしていれば臆することはありません。
作例
XF23mm F2 R WRをX-T3に装着して梅田をブラブラしてきました。
すべてFUJIFILM X RAW STUDIOで現像。
街スナップと子供撮りに最強のレンズだよ
長所と短所をまとめると…
でしたね。
何度か書きましたが、全ては目的がはっきりしていればレンズ選びに迷うことはありません。
スナップ向き・子供とのお出かけ用の単焦点レンズを探しているという方は、このレンズは買いでしょう。
それはさておき、どうやって資金捻出しようか日々考え中です。
と、いうわけでXF23mm F2 R WRをレンタルして使ってみた感触をまとめてレビューしてみました。
もし手に入れたらまた本レビューします笑。
それではまた。