【FUJIFILM X-T3 エテルナ レビュー】ポテンシャルが高いフィルムシミュレーション!

この記事は約6分で読めます。

今回は富士フイルムのフィルムシミュレーションの1つ、「エテルナ(ETERNA)」についてお話ししていこうと思います。

私が富士フイルムのハイエンドミラーレスカメラFUJIFILM X-T3を手に入れてから、子供を撮るときはほとんどと言っていいほどこのフィルムシミュレーションを活用しています。

家の中でも、外でも、そしてストロボでもー子供の写真はほぼ全てエテルナです。

それはなぜか、という理由を書いていきたいと思います。

では目次、の前にー

今回のテーマはTwitterのフォロワーさんからリクエストをいただき書き上げました。タカフォトズログ管理人のTakahide Yamatoさん、ネタ振りありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。ちなみにタカフォトズログ管理人のタカさん(と勝手に呼ばせていただいている)はニコン、ソニー、富士フィルムと幅広くカメラを所有されており、主に関東で撮影されています。落ち着いた色合いでなんだか「ほっと」する写真を数多く撮られています。ブログも丁寧な解説記事とフォトログが多めで読んでて楽しいブログです。ぜひチェックしてみてください。

またこの記事で使用している写真は特段の記載がない限り全てエテルナで撮影・現像しています。ご参考にしてくださいね。

さて、では目次です。

YouTube始めました!

フィルムシミュレーション「エテルナ(ETERNA)」とは?

富士フイルムのミラーレスカメラFUJIFILM X-T3で使うことのできる、フィルムシミュレーションの名称です。

フィルムシミュレーションはカメラ内設定、現像富士フイルム純正ソフト XRAW STUDIO、Adobe photoshop Lightroom classic CCなどの一部のサードパーティ製RAW現像ソフトで使用することができます。

(サードパーティ製ソフトだと純正のものよりほんの少しだけ色味などが違うという説あり)

ではエテルナで撮るとどんな感じの写真にになるでしょうか。

  • 低い彩度
  • 低いコントラスト
  • 広いダイナミックレンジ
  • ほんの少しだけシアン寄り

いわゆる「眠い」写真となります。

それもかなり眠い写真になります。

普段彩度高め写真に慣れている私にとって、「眠すぎてあくびが出るわ!ハハハ!」ってなるくらいに(笑)。

ではエテルナはどんな風に使うものなのでしょうか?

エテルナ(ETERNA)の正体、使い方

意識的にハイキーで撮影しました。エテルナは映画的表現が可能です。

エテルナは、何かしらの「+α処理」が必要なシミュレーションだと私は考えています。

ここで言う「+α処理」というのは、ハイキーローキーにする、色味を変える、コントラストを上げ下げする、といったいわゆるRAW現像の概念に近いものです。

そもそも、エテルナは映画用フィルムの名称。映画はカラーグレーディングなどと呼ばれる後処理が必要でした。撮影後にカラーフィルムを当てたりなど…。

しかし、フジXシリーズはカメラ内でハイライトシャドウカラーなど様々に設定を変えることができます。しかもリアルタイムにも、撮った後でも。(撮影後の変更はJPEGのみではなく、RAWで撮る必要があります)

なのでエテルナで撮る時は、他のシミュレーションよりも自分の出したい光や影、色を具体的に考える必要があるのではないかと考えています。

また、先ほど書いたようにエテルナはコントラストと彩度が低く、ダイナミックレンジが広いフィルムシミュレーションです。

だからいつもより大げさ目にハイキーローキーへ振っても大丈夫。写真に階調の粘りが出て表現の幅が広がります。

エテルナ(ETERNA)は子供撮りに最適なフィルムシミュレーション

子供の写真は上げられないので近所のネコです。毛並みの感じがとても柔らかく滑らかに出ています。

さて、本題。

冒頭で書いた通り、私は子供を撮る時はほとんどエテルナで撮影しています。(JPEG+RAWで撮っているので、後からシミュレーションを変えようと思えばいつでもできるんですけどね)

それはなぜか。

結論から言うと、エテルナで撮ると肌がとても綺麗に撮れるからなんです。

滑らかな子供の肌ならなおさら。

他にもクラシッククロームやProNeg系も近いものがあると感じますが、クラシッククロームは子供には渋すぎ、ProNeg系は子供より大人の方が合います。

と、いうことでエテルナは子供撮りに最適だと思うわけです。

また、後から見返すことが多い子供の写真にエテルナを使用すると

「あー、この時の現像(設定)、ちょっとミスったなぁ。彩度/コントラストが高すぎて見てて疲れるなぁ」

といったハズレが少なくなると感じています。

写真そのものの表現だけではなく、実用的な側面でもエテルナは悪くない選択肢かと。

ストロボ下でもエテルナは活躍する。

クリップオンストロボとレフ板を使用。黒い鏡筒ですが、黒つぶれなく、レタッチ素地としての余地があります。

エテルナはストロボとも相性が良いように思います

これも子供を室内でストロボ焚いて撮ってる私の感想です。

ダイナミックレンジが広いので、レタッチのベースとしても優秀ではないでしょうか。

いつかがっちりストロボを組んで撮影し、レタッチしてみたいですね。

ちなみに、富士フイルムのフィルムシミュレーションは全てLightroom(ライトルーム)で選択することができます。

カメラ内だけでは無く、パソコンでRAW現像する際もフィルムシミュレーションが使えるので是非活用しましょう。

エテルナ(ETERNA)のオススメ設定

もちろんエテルナは夜景でも。ここからさらに設定で追い込んでいきたいですね。

さて、私がエテルナを撮って出しで使用する時の設定を紹介しておきます。

眠さを少し引き締める感じです。

  • ハイライト -2
  • シャドウ-1 or 0
  • カラー+1
  • シャープネス-1
  • ノイズリダクション-1

ハイライト側は飛びやすいので-2固定としてます。

シャドウはあまりに低いと写真全体に締まりが無いので少しだけマイナス。場合によっては0。

カラーは+1。0よりは肌の色が健康的に見えるからですね。

シャープネスとノイズリダクションがマイナスなのは柔らかい子供の肌をもうちょっと柔らかくしたいから。

この設定でハイキー気味に撮ると子供の可愛さが倍になったように感じます。(※感じ方には個人差があります)

まとめ:エテルナ は懐が広いシミュレーション

エテルナは最初はその眠さにほんと面食らいます。ですが、その眠さこそがエテルナの長所でもあります。

おすすめ設定は明暗が主体でしたが、色温度を変え、カラーを変えるのも非常に楽しいです。

元々が眠いシミュレーションなので、カラーもそこまで急激に変化せず、使いやすいと思います。

もしX-T3やX-H1をお持ちの方で、エテルナが苦手という方は、このフィルムシミュレーションは素体であると意識して使ってみるのがおすすめですよ!

FUJIFIlMクラシッククロームでイルミネーションを撮るとゴージャス感が出る理由を考える
今富士フイルムのフィルムシミュレーション「クラシッククローム」で撮る・現像するとイルミネーション写真がゴージャスな感じになったので、その理由をプロビアとの比較をしつつ、作例を交えて分析しました。

それではまた次回。